IELTS(アイエルツ) は ”International English Language Testing System” の意味で、言語研究機関であるIDP(IELTS Australia、Cambridge Assessment English、British Council)の3団体が共同開発した英語技能テストです。
現在のところ、英語圏の中でもイギリス、オーストラリアやニュージーランドなどイギリス連邦の教育機関、企業、政府機関などで多く採用されており、留学、移住、就労などを英語環境で行うにあたりどの程度の英語力があるのか測る事を目的として考案されたものです。
https://jsaf-ieltsjapan.com/

テストの種類
IELTSには「アカデミック・モジュール」 と 「ジェネラル・トレーニング・モジュール」 の2つあります。

アカデミック・モジュール
一般的に、大学やカレッジ、大学院へ留学を希望する方は、アカデミック・モジュールの結果が求められます。
入学基準となるIELTSスコアが各教育機関により設けられています。

ジェネラル・トレーニング・モジュール
研修、移住の申請の際に求められます。

受験に関して
IELTSは全国16都市(札幌 仙台 埼玉 東京 横浜 長野 金沢 静岡 名古屋 京都 大阪 神戸 岡山 広島 福岡 熊本)でほぼ毎週実施されています。

申し込みはインターネットから行えます。
その際には、試験当日に有効なパスポートが必要です。

テストは、コンピューターテストと、ペーパーテストがあり、申込の際に選択する事が可能ですが、受験会場によっては選択できないこともあります。

コンピューターテスト:26,400円(税込)
ペーパーテスト   :25,380円(税込)
*2021年1月現在
受験日19日前の正午(12:00)申込締切。

申し込みサイト:
https://www.eiken.or.jp/ielts/apply/



スコアに関して
IELTSは4つのスキル(Writing、Reading、Listening、Speaking)ごとに出題され、試験結果は、1(最低)から9(最高)まで0.5刻みの段階評価で示され、
各スキル別のバンドスコアと総合評価としてのオーバーオールで記載されます。

アカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールでは、Writingと、Readingのテスト内容は異なり、ListeningとSpeakingは同じ問題が出題されます。
スコアの有効期間は、2年間。

試験内容
(以下の内容はアカデミック・モジュールの場合)
Writing 60分 2問

問1は表、グラフなどを分析・比較をし、概要を説明する力が問われます。(150文字以上)
問2では、ある事柄に対し、自身の意見や考えをエッセイにまとめます。(250文字以上)

評価は質問に対し適切な解答が書けているか、作成した文章は論理的で一貫性があるか(意見や考えにぶれがないか)、文法力、語彙力から判断されます。
また、世界のどこで受験したかに関わらず、採点の質を保証するために充分な研修を受け、資格をもったIELTS試験官によって採点されます。

Writingテストは、スペルミスも減点の対象となります。
IELTSには、ペーパーテストと、コンピューターで受験する方法があるため、英文をキーボード入力する事に慣れていない方は、事前に英文のタイピングの練習をするか、問題用紙が「ペーパー」のテスト形式で受験される事をおススメします。

尚、ブリティッシュ・イングリッシュとアメリカン・イングリッシュでは、スペルが異なる単語がある場合、どちらのスペルで書いても正解になります。



Reading 60分 40問
正解するごとに1点、40点満点。

合計3つの長文が出題され、文章は書籍、専門誌、新聞などから抜粋されたものです。
要点や趣旨、詳細を把握する力、意味を読み取る力、筆者の意図や姿勢、目的を理解する力、文脈を読む力など幅広いリーディング力が問われます。

解答方法が、選択問題、正誤問題、穴埋め問題、見出し(主題)の選択問題、というように、さまざまなタイプで出題されます。
解答を記載する問題は、スペルミスや文法的に正しくないと減点の対象になります。

Listening 約30分 40問
再生される音声に関連する40の設問に回答します。
正解するごとに1点、40点満点。

試験パートは4つに分かれており、音声は一回のみ流れます。また、様々なネイティブスピーカーの声やアクセントが使用されます。

セクション1:日常生活における2人の人物による会話(宿泊施設の予約など)

セクション2:地域の施設に関する描写、食事の手配に関する説明など、日常生活に関する内容を一人の人物の語り。

セクション3:教育の現場における複数名(最大4名)の会話

セクション4:大学の講義など、学術的なテーマに関し、一人の人物の語り。

Speaking 11~14分
IELTS試験官との面接テストです。
話すスキルは、「流暢さと一貫性」、「語彙力」、「発音」、「文法力」に基づいて採点されます。

試験は3つのパートに分かれており、まず、自己紹介と家族や仕事、趣味などの日常生活に関する質問があります。
その後、試験官からトピックと言及の必要があるポイントが記載されたカードが渡されます。そのトピックについて2分間のスピーチを行います。スピーチを行う前は1分間の準備時間が与えられます。
最後にスピーチを行ったトピックについてディスカッションを行い、そのトピックについての考え方を説明します。

コンピューターテストを受験した場合でも、スピーキングテストに関しては、対面で実施されます。
また、会場によってはSpeakingテストのみ他のテスト受験日の翌日に実施される事もあります。



最後に“IELTS UKVI”とは
IELTSには“IELTS UKVI”というテストがあります。
これは“IELTS for UK Visas and Immigration”を意味し、ビザ申請が必要だから、UKVIを受験しないと!
と思うかもしれませんが、留学を希望する教育機関からUKVIを指定されない限り通常のIELTSの受験で問題ありません。

IELTSを受験する際にはスコアを提出する機関へモジュールと必要なスコアの確認を忘れないようにしましょう!