TOEIC®L&Rテストのスコアを上げるためには、学校に通うだけではなく自宅学習の時間を作ることも必須です。
ここでは、一部にはなりますが自分でできる学習方法をスキルごとにご紹介します。

▼リスニング
まずは、「聞き取れない」理由を探ることから始めます。一言で「聞き取れない」と言っても、スピードが(速すぎて)聞き取れないのか、発音やイントネーションの認識ができないのか、そもそも単語や表現を知らないのか、によって対策も変わってきます。

何を聞き取れない傾向があるのかを知るためには、ディクテーションがお薦めです。
聞き取れた言葉を書きとることで、聞き取れていない部分も明らかになり、なぜそこがキャッチできなかったのかを分析する材料になります。
原因を分析する中で、自分の傾向(例えば、つながる音や消える音があるとつかめない)がわかると、たとえ聞き取れないとしても自分の傾向から欠けている音を頭で補って聞くことが可能になります。

もう一つ大事なことは、「聞きっぱなし」にしないことです。
音楽を聞いたり動画や映画を見たりするとリスニングの練習になる気がしますが、聞き取れていないものがそのままになってしまうとリスニング力の強化にはなりません。映画を英語で聞き取るなら日本語ではなく英語の字幕を確認しながら聞く、音楽も歌詞を見ながら聞くなど、必ず文字で「答え合わせ」をして、「どう聞こえるか」を耳に刷り込ませていきましょう。

また、聞く素材のレベルにも注意が必要です。
政治経済などの難しいトピックだったり、コメディーのようなテンポの速い会話だと自分のレベルに合わず、適切な教材とは言えません。
子ども用(ディズニー、ジブリなど)の動画や日常会話がメインの音声など、内容が難しすぎずリスニングに集中できる内容のものを選ぶようにしてみてください。


▼語彙(ボキャブラリー)
ボキャブラリーは、自分でどんどん勉強できるラッキーなカテゴリーです。
ただし、学校での勉強のようにやみくもに暗記するだけでは「短期記憶」で終わってしまい、実際にテストの際にその知識を使いこなせない場合もあります。

ちなみにTOEIC®L&Rテストで覚えておくべき語彙数の目安は、レベルによって異なります。
600点を狙うなら5000語以上、700点は7000語以上、800点は8500語以上、900点は10000語以上と言われています。

多く感じるかもしれませんが、中学と高校の間で習う単語数は約3000語なので、残り2,000語でも600点レベルに到達するという計算になります。
ボキャブラリーは増やせば増やすほどスコアに大きく影響する、自分でコントロール可能なスキルということになります。

ここで一つ覚えておいていただきたいのは、単語を「知っている」というのは、いつどんなときにその単語が出ても、1秒でぱっと意味が分かるということです。一度覚えたけど1週間後には忘れてしまう、3ヶ月経ってしまうと曖昧になる、5秒ぐらいかけたら思い出せる、というレベルではその単語を「習得している」とは言えません。そのことを頭に置いて、単語を「イメージ」と結び付けて覚える習慣をつけるのがお薦めです。

書いて覚える場合は、英語→日本語訳で書くのではなく、その単語を使った表現(センテンス)で覚えます。
たとえばreservation(予約)という単語を覚えるとき、reservation→予約と書くのではなく
I need to make a dinner reservation.
(ディナーの予約を取らなくちゃ。)
という文章で、そのシーンを思い描きながらその一文を書いたり口に出して読んだりします。

イメージと結び付けることで記憶に残りやすく、実際の会話にもぱっと使えるので一石二鳥です。


▼文法
文法は苦手意識を持つ方も多いですが、TOEIC®L&Rテストで出てくる文法というのは割と限られています。
文法にも難易度のレベルがあるので、いきなり関係詞や仮定法など中級以上のものをマスターしようとせず、代名詞や品詞など手の付けやすいものから一つ一つクリアしていくのがポイントです。

また、文法に関しては「習得までに時間がかかるもの」と心得て、間違えてしまったり理解が曖昧な部分があっても、気にしすぎないことも重要です。
焦ったり自分の理解不足だと思ってしまうと勉強が楽しくなくなってしまうので、「今はちょっとずつ勉強していて点がいくつかできている状態だけど、いつかそれが線になって理解できるといいな」ぐらいの気持ちで臨めば十分です。完璧主義を捨てましょう。

文法は一度で分からなくても、とにかく問題集でたくさん練習を重ねれば少しずつ使い方を捉えていくことが可能です。

問題を解いたら答え合わせだけで終わるのではなく、解説をしっかりと読み込むこと、それでも理解できなければ教師に質問するのも良いでしょう。文法はすべてのパートに影響するスキルなので、すぐに伸びるものではありませんが地道に勉強を続けてください。

そのためにも、嫌いになりそうなほど無理に頑張らない、一人でくじけそうになったら先生に助けを求めたり解き方のテクニックやコツを教わるなどして、乗り切りましょう。

▼リーディング(長文読解)
リーディングは、読解力(内容をざっと把握する力)とスピードが鍵となります。
問題を解くときは必ず時間を測り、目標時間内に解けるように制限時間を設定しましょう。

読解の仕方は一人で身に着けるにはなかなか難しいので、スキミングやスキャニングと呼ばれる読解のテクニックをレッスンで学び、その力を養うための練習を繰り返します。
家でできることとしては、文章を音読して文の構成や流れを体感したり、設問の答えが文中のどこにあるのかを早くかぎつける特訓も効果があります。

まとめ
ここまで、TOEIC®L&Rテストの勉強の仕方をご紹介しました。

自宅学習の仕方は、個々の勉強スタイルに合うものを見つける事も大切です。
効率的に学べる方法をご自身の方法でアレンジをしてみる事もやってみてください。

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