日常的に使われている英語フレーズには、文字通り取ると面白い慣用句がたくさんあります。
今回は、そんな慣用句からthe elephant in the roomを紹介します。

the elephant in the room
直訳をすると『部屋の中の象』となります。

意味は、部屋の中に象のような巨大なものがいると明らか誰の目にも入っている状況ですよね。
ですが、その事をあえて話題にしない、見て見ぬふりをする、という状況を意味します。

象を大きな問題と見立てて、悩んでいるけど口に出しづらい状況を言います。

例えば、婚約を破棄された人と、新婚のカップルがいる席にお呼ばれしたとします。
その会場にいる、誰かが
“There is an elephant in the room.”
と言えば、「空気を読めよ。(婚約を破棄された人の前で結婚の話をするなよ)」となります。

他にも、会社の社長が急に占い師に傾倒しだし、占い師の助言しか聞かないようなシチュエーションで、
A : How’s your job?
最近、仕事どう?

B : I wouldn’t say I am happy.
良い感じとはいえないね。

A : Why?
なんで?

B : It’s because the president only accepts advice from the fortune teller.
社長が占い師の助言しか聞かなくて・・・。

A : Did anyone say anything?
誰か意見しないの?

B : Actually, my boss did, but he was relegated to the country side.
It’s the elephant in the room.

うちの上司が意見したんだけど、田舎に左遷されてさ。みんな、そっとしているんだよ。


部屋の中に象がいるなんて、想像をすると面白い状況ですが、考えると理にかなった表現だと思いませんか?