覆水盆に返らず

一度こぼれた水は元に戻らないことから、一度言ってしまったこと、またはしてしまったことは、
元通りにならないというたとえです。



起源は中国の故事『拾遺記(しゅういき)』ににあるようです。
周の呂尚(のちの太公望)がまだ無名の頃に、読書ばかりしてほかのことをしなかったので妻が出て行ってしまった。
その後、呂尚は出世して王の下で大臣となると、元の妻が戻りたいと言ってきた。
太公望は盆からわざと水をこぼして、
「こぼれた水を盆に戻せたら妻にしよう。」
と言ったという・・・。

この故事から、いったん別れた夫婦は元に戻れないというたとえが元になります。
それでは本題、英語ではどのように表現されるのでしょう。

“It is no use crying over spilt milk.”
(こぼれたミルクのことを嘆いても無駄である。)

取り返しのつかない物事のたとえとして、こぼれた液体が中国・日本では“水”なのに対して、英語では“ミルク”
となるところに思わず納得してしまいませんか?
他の国では“ワイン”になったりするんでしょうか?!